北海道命名150年…。 寒冷地の北広島で栽培に成功した、 北海道米の原点となる品種「赤毛」から、 今や日本を代表する エース米「ゆめぴりか」の誕生まで…。
明治初期の開拓当時から、 生産者たちの努力の結晶として 育まれてきた北海道米。 それは同時に「おいしい米づくり」の開発を 目標にかかげてきた研究者たちによる、 気の遠くなるような挑戦の歴史でもありました。
森アナウンサー 「今回は米シリーズの第2弾ということで 北海道米の歩みを歴代品種から学びます」
森崎リーダー「なんだ勉強か~」
森アナウンサー 「嫌ですか?(笑) 毎回勉強しているんですよ。この番組!」
ではあぐりっこの登場です。
米シリーズ第1弾に引き続き、 明るくお調子者の小学4年生 高橋怜大(レオ)君と 同じく小学4年生で、しっかり者の女の子 松宮一加(イチカ)ちゃんが再登場!
前回は、北広島で赤毛の手植えと、 士別の巨大水田で無人田植え機を体験。 昔と今の田植えの違いを学んだんです。
森崎リーダー 「この前いったのどこだったか覚えてる?」
あぐりっこ「北広島と士別!」
森崎リーダー 「おおおお~何を勉強したかな?」
あぐりっこ 「北海道米の今と昔!」
森崎リーダー 「おおおお♪」
森アナウンサー 「子供を使って記憶を辿るの やめて下さい!」
森崎リーダー 「お米の品種って言える??」
イチカ「ゆめぴりか!」
レオ「ふっくりんこ!」
イチカ「ななつぼし」
森崎リーダー「一番最初の覚えてる?」
あぐりっこ「赤毛!!」
リーダー「おおおおお~」
森崎リーダー 「もういいんじゃない?今日。 こんだけ分かってたら!」
森アナウンサー 「それを分かっているからこそ 赤毛からゆめぴりかまでが どういう歩みを辿ってきたのかを学びます」
リーダー 「水田が広がっているねえ」
森「研究員の平山さんにお話を聞きます」
米の研究に携わって24年になる平山裕治さん。 その後ろには、北海道米の歩みがひと目でわかる、 意外な光景が…!
平山さん 「ここは今までの古い品種から新しい品種までを 展示している水田です」
リーダー 「今までの古い品種から新しい品種? そんなのいっぱいあるでしょう?」
平山さん 「かなりありますけど… 北海道でのスタートの品種となった赤毛も!」
リーダー 「おおお~知ってるんじゃない? 君たちが植えたのは??」
あぐりっこ「赤毛…?」
リーダー 「赤毛植えたんだよね~! この子たち、 今年赤毛の田植え体験してるんです!」
平山さん 「走坊主(はしりぼうず)っていうのが 交配による品種改良で 初めて誕生した品種なんです」
リーダー「へええ~」
リーダー 「オレもだいぶ品種改良で あまり毛が生えてこなくなったんですよ」
森 「ああ~そうなんですか。今どのくらいですか?」
リーダー 「今ねえ~新しくは生えてこないね。 抜ける一方… やかましいわっ!!! 」
あははははは
平山さん 「今も販売しているきらら397!」
森 「やっとなんか聞き覚えのあるのが…」
平山さん 「今までの寒さに強くて早くとれるという 目標からおいしさも加わって きらら397が誕生したんです」
リーダー 「寒さに強く、かつおいしいお米を 育てなければならない。 これがきらら397の台頭に繋がる訳ですね」
レオ「ななつぼし!!」
リーダー「でた!ななつぼし」
平山さん 「2001年にななつぼし。 2003年にふっくりんこ 」
リーダー 「ふっくりんこ!道南ですよね?」
平山さん 「道南と空知北部で作られています」
平山さん 「そして2008年にゆめぴりかが誕生」
リーダー&森「やっと来た~♪」
リーダー 「やっとたどりつきました。 会いたかった!10年前… あぐり王国も2008年に誕生しています」
リーダー 「毎年更新して植えているのがスゴイですね」
平山さん 「こうやって見に来られる方も多いので 北海道の稲の歴史っていうのを知ってもらうのに 並べて…これ全部手植えで…」
リーダー「これ手植えでやってるんですか?」
平山さん 「機械で植えると…逆に大変!」
森「すごくキレイに手植えしてますね…」
リーダー 「そりゃあ信じられないですねえ。 森さんにしてみれば」
「きらら397」や「ゆめぴりか」を生んだ 上川農業試験場で、 北海道米のおいしさの進化を裏付ける、 こんなデータを知ることに…。
森 「北海道米を北海道の人が どれだけ食べているのか?というグラフです」
リーダー 「きらら397は1989年デビュー、 41パーセント(が北海道の人) それ以外が道外米を食べていたんですか?」
平山さん 「そうですね。コシヒカリとか あきたこまちとかを食べていた」
森 「確かに私が子供のころも 北海道米じゃなかったです」
リーダー「貴様っ!!!」
森「ごめんなさい…」
そんな北海道米でしたが、 「ほしのゆめ」や「ななつぼし」、 「ふっくりんこ」に「ゆめぴりか」と おいしさを追求した、 新たな品種が生まれるにつれ、 道民への浸透ぶりも 飛躍的にアップしていったんです!
リーダー 「2013年の数字!91%! つまりみんなが北海道米はおいしんだと 認めたんですね。 これは快感だったんじゃないですか?」
平山さん 「昔はお店に行っても 北海道の米が並んでいなかった。 それが今はお店にいくと 北海道米がズラリと並んでいる! みんなが食べてくれている感じです!」
リーダー「今はどこのお米を食べているの?」
森 「北海道米を食べています!」
リーダー 「森さんでさえ北海道米を食べるようになった!」
森 「別に私…北海道米を否定していた訳では ないんです!」
平山さん 「味というところでは かなり良い所を行ってると思うんですけど 作り易さというところでは 実はゆめぴりかは作り易くないんです。 病気や寒さにまだ少し弱かったり… そういう意味では生産者にとって 作りやすい米を作らなきゃならない!」
リーダー「どうやってやるんですか?」
平山さん 「寒さに強いかどうかは 冷水田というわざと冷たい水で 稲を冷やしているんです」
リーダー「これ冷たいんですか?」
森 「こっちは普通の水田、25℃くらいです」
平山さん「たぶんかなりあったかいです」
早速レオ君が触ってみると… レオ「生ぬるいかんじ!」
一般的な水田が25℃くらいなのに対し、 冷水田にも手を入れてみると…?
レオ「あっ!冷たい!」
森「本当?」
レオ「全然違う!」
リーダー 「あっ冷た~い!しゃっこいです!」
平山さん 「一応19度にくらいに設定しています。 寒さに強ければ8割くらい実るんですけど 弱いと2割くらいしか実らない…とか 全く実らないとかになってしまうんです」
森「だいたい何品種くらい植えられている?」
平山さん「だいたい2000種類ぐらい…」
あぐり一行「2000品種!???」
リーダー「これも手植え?」
平山さん「手植えです」
森 「ええええ。じゃあ、こん中(冷水田)に 足をつけるってことですか?」
平山さん 「こんなに水はないですけど… 田植えの時は普通に水をひいて…」
リーダー 「田植えしたことあるよね?」
森「…(笑)」
リーダー 「こんなに水あったら植えられないから普通!」
リーダー 「1個1個すごい数をそうやって 調べていくんだって」
レオ 「何日かかったら終わるんだろう?」
平山さん 「1つの品種出すのに約10年かかるので…」
リーダー 「何日じゃなかったわ…」
もちろん、研究するのは 「つくりやすさ」だけではありません! 水田に続いて試験場の研究室へ…。
森 「私達の前にズラット炊飯ジャーが 並んでいるんですけど…」
平山さん 「これは食味試験といいまして 最後においしいかどうかを調べます」
リーダー 「同じ条件で炊かなければいけないから 同じ炊飯器で…」
平山さん 「ご飯だけを純粋に試験として食べてもらう」
森 「じゃあ味は変えられないって事ですよね?」
平山さん「変えられないです」
リーダー「生たまごとか納豆とか…」
平山さん 「食べ比べる時はしゃべってもいけない!」
リーダー&森「えええええ」
平山さん 「隣の人がこれ美味しいって言うと 周りの人に聞こえてしまうので…」
森 「じゃあ無言でもくもくとご飯を食べ続ける?」
リーダー「楽しくない!」
リーダー 「まあ言ってもですよ… 私、ごはんソムリエの資格持ってます。 実際に4品種の食べ比べとかもやってるんです。 それで合格しているんです」
森 「もし間違えたら 資格剥奪ということですよね?」
リーダー「…(固まるリーダー)」
普段は基準となる米に比べて、 どれくらいおいしいかをチェックする 食味試験ですが、 今回は特別にランダムに並べられた 歴代の北海道米5品種を食べ比べ、 開発した年代順に当てるという テストを行うことに!
品種改良を重ねて、おいしさも向上した北海道米。 おいしいと感じた順に並べれば 結果的に新しい順になるのですが…。
粘りやツヤなど、見た目にも違いがあるので、 皆さんもお考えください!
平山さん 「では1番から食べてみてください」
パクパクパク…
リーダー「梅干しとか明太子とか…」
平山さん「ダメです」
リーダー 「食べた時の粘りの感じとか 口に入れても香りとか感じられます」
森「次2番いきましょう!」
森「違いますね」
リーダー「1番から2番にくるとね…」
平山さん「時代を感じるでしょ」
さて3番目ですが…
森「どうしたイチカ?」
平山さん「ふだん食べない味でしょう?」
森「いつも食べてるお米と違う?」
イチカ「全然違う!!」
お次は4番目を試食中。
みんなニッコリ♪
森「顔に出ちゃいますね」
リーダー「出ちゃう♪」
最後に5番目は?
リーダー 「うわっ…あああ… 水の量まちがえた?」
レオ君、完食です♪
リーダー「ははは。試験しているんだよ」
…ということで5品種の食べ比べが終了。 果たして、あぐりメンバーの答えは…?
森 「私の順番はこちらです」
リーダー「それはないわっ!」
森 「⑤は絶対に1番古いと思う。 ねえ~イチカ!!⑤は古いっ! 全部合ってる人いますか?」
平山さん 「全部合ってる人たぶんいる!」
森 「見せていただきましょう。いきますっ!」
③(赤毛) ⑤(イシカリ) ②(ゆきひかり) ①(きらら397) ④(ゆめぴりか)
リーダー 「よおおおおおおおしっ!」
リーダー大興奮。 あまりの雄叫びに音声が割れました(笑)
リーダー 「森さんどうしました? 惜しくもない森さん(笑) イチカ!惜しかったなあ」
森「③(赤毛)おいしかったですよ~」
リーダー 「1837年のお米…食べて…」
森「③おいしかった…」
なんとか、 ごはんソムリエの称号を守ったリーダー。 そして惜しかったあぐりっこのイチカちゃんから こんな言葉が…。
イチカ 「思ったより差があって 美味しいお米が食べられて 幸せだなって思った!」
リーダー 「イチカの言うとおり感謝がこもりますね。 こんなに美味しくなったのは 農家さんの毎年毎年の努力はもちろん! このたゆまぬ研究のおかげなんだっていうのが 分かりましたね!」
平山さん 「お米と言えば新潟県だったのが 北海道と答える方も多くなっている。 評価も変ってきている!」
森「嬉しいことですよね」
リーダー 「とてつもないことです。誇りです!」
その北海道米を仕入れている、 老舗の米卸メーカー「沖縄食糧」さんに、 沖縄での北海道米の評価を聞いてみたよ!
沖縄食糧 米穀部 識名盛史さん 「取り扱う米は日本全国あるんですけど ダントツで北海道米が多くて ゆめぴりかをはじめ、ななつぼし、きらら397、 ふっくりんこ、きたくりんなどが 船をチャーターして北海道から沖縄まで運んで 輸送コストを下げる工夫をしながら 販売されています」
実際に地元のお客さんにも、 北海道米の印象を聞いてみたよ!
インタビュー 「自分の家でも北海道米を使っているので なじみがあるというか… すごい食べやすくておいしかった!」
ほかにも、こちらのホテルで開催されていた、 「北海道フェア」のランチバイキングでは、 ゆめぴりかが使われていて、 大好評だったんだって!
普段から「ななつぼし」や「きらら397」を 使っているそうで、 北海道米が高く評価されている証だよね!
最後に沖縄最大手のスーパーにもお邪魔すると、 北海道米の意外な用途がわかったよ!
サンエー那覇メインプレイス 岸本 唯季さん 「沖縄ではお中元やお歳暮のギフトとして お米を贈る習慣があって その中でもゆめぴりかは 当店でも常に販売上位の商品で リピーターのお客様も多く 沖縄県民の家庭で愛されているお米です」
普段から北海道米を食べているという、 こちらの方も?
インタビュー 「全然味が違うですよ、普通のお米とは! おいしいですよ! とってもおいしいです」
北海道から遠く離れた沖縄でも愛されている、 ゆめぴりかを始めとする北海道米! こうして日本中で食べられてるなんて、 誇らしいよね!
リーダー 「いつまでたっても打ち上げできませんね…」
森「ビール飲めない…」
リーダー 「いや飲めないことはないんだけど(笑)」
お・ま・け!
リーダー 「とにかく坊主なんですね」
平山「色々坊主があります」
平山さん 「風連坊主。 あとは…ちんこ坊主…」
リーダー「何ていいました?」
平山さん 「それ聞きたいんですね。 ちんこ坊主… 珍しい子どもと書いて 珍子坊主(ちんこぼうず)って言う」
レオ「酷いネーミングだなあ」
イチカちゃん…恥らっております…。 ---------------------------------- 9月15日のクイズ 「温泉熱を使って冬にトマトを育てているのは、 森町のなに地区だったかな?」 正解は「濁川(にごりかわ)地区」でした。