和食、洋食、中華、スイーツ… 様々な料理に使われる万能食材。 それは…ジャガイモ!
国内生産量の8割近くを占める我らが北海道! 栽培の歴史は300年以上もさかのぼると言われ、 私達にとっても馴染みの深い作物です。 しかし北海道がなぜ主産地となっているのか、 生産者がどのように栽培しているのか、 皆さんは知っていますか? 今回のあぐり王国は、 そんな北海道のジャガイモ生産を、 春から秋にかけてシリーズで学びます。
森崎「雄大!」
佐々木 「羊蹄山を望む京極町にやって来ました。 お水のきれいな町、 ジャガイモがいっぱいとれるので有名!」
森崎 「京極町はみんなが立ち寄る 美味しい水もあるけど ジャガイモも有名ですよね」 佐々木 「ということでシリーズでジャガイモを 学んでくれるあぐりっこをご紹介しましょう!」
今回のあぐりっこは、 好奇心旺盛な行動派! 今井大賀(タイガ君・小5) 人を笑わせるの大好き! 佐藤駿成(シュンセイ君・小3)。 肉じゃがが大好物! 岡田舞花(マイカちゃん小4) 何事も全力投球! 澤田花(ハナちゃん・小4)です。
まずはフリップで京極町を含むJAようていで 作られている馬鈴薯の出荷計画を説明。
男爵(だんしゃく)・キタアカリ・とうや・きかかむいの 4種類の馬鈴薯が作られています。
佐々木 「今日来ている京極町は この4つのジャガイモを作っています。 1年を通して出荷できる体制をとっています」
森崎 「まずこの馬鈴薯って名前、 聞いたことある?」
あぐりっこ「ない!」
森崎 「実はジャガイモは ばれいしょとも言います」
あぐりっこ「え~~」
4つの品種を栽培してジャガイモを1年中 出荷しているJAようていエリア。 なかでも『男爵いも』は、 生産量道内トップクラスの代表品種です。
※馬鈴薯の作付面積※ 男爵1951ha、キタアカリ396ha、 とうや255ha、きたかむい150ha
藤尾 「男爵を作っている面積がダントツなんですね」
森崎「JAようていは男爵だらけだ!」
佐々木 「今回はこの男爵いもを農家のみなさんが どういう仕事をしているのかを 見たりお手伝いをしてシリーズで 学んでいきたいと思います」
ということで一行はジャガイモの栽培について 教えて頂ける生産者のもとへ―
佐々木「みんな見てごらん!」
あぐりっこ振り返ってみると ドドーンと羊蹄山が目の前に!
あぐりっこ「うわ~キレイ!」
藤尾「でっかいな~」
森崎「すげーこの距離か!」
藤尾 「目の前に広がる畑は 多田さんの畑なんですか?」
多田さん「そうです!」
藤尾 「サイコウの畑じゃないですか!」
羊蹄山の麓で農業を営む多田さん。 およそ9ヘクタールにも及ぶ畑で、 ジャガイモを生産しています。 この時期は畑に植える前の準備をしている ということで早速その様子を見せて頂きました。
ハウスの中に入っているとイモがゴロゴロ…
シュンセイ「普通のイモ?」
多田さん 「これは専門の畑で検査を受けた種イモです」
多田さん 「これ(種イモ)を植えると 食用のイモが出来るんです」
森崎「種イモのために作られたイモ」
佐々木「今は何をしているんですか?」
多田さん 「今は20日ぐらいかけて 浴光育芽(よっこういくが)をして (種イモの)芽を成長させているんですね」
森崎「よっこ、いくが??」
森崎「すべての原点はここ!」
多田さん 「種イモをいかに良いイモに育てるか? 種イモの良い芽を作るか? が原点なんです」 森崎「それにしてもすごい量ですね」
多田さん 「ここにあるので120~130個ぐらいあるんです。 コンテナの数が。 全部うちで植えるとすると コンテナが400個ぐらい必要なんです」
森崎 「400カゴ?ちょっと2人持ってごらん」
多田さん「軽いよ~!」
さて実際に持ってい見ると男子でもフラフラ…
タイガ「重すぎる!!」
森崎「多田さん何でウソ言うの」
多田さん 「1個(のコンテナ)に25キロぐらい入っている。 250~260個ぐらい入っているかな」
森崎 「コンテナが400個だから… (ジャガイモが)10万個!」
多田さん 「半分ぐらいは畑に植えられていて 今日もイモ植えをしている!」
森崎「見たいです!」
多田さん 「見るだけでなく今は忙しいので 手伝っていただければ…」
あぐりっこ「やりたい!」
ということで早速、畑にやって来ました。
森崎「多田さん広いわっ。すご~い!」
多田さん「イモをまく面積は3ヘクタール」
藤尾「3ヘクタール?」 ※1ヘクタールは10000㎡です
どんどん畑に入っていくと-
藤尾「こんな機械、初めて見ましたよ」
森崎「何しているんだろう?」
佐々木「こちらは何の機械ですか?」
多田さん 「イモのプランターというイモを植える機械を トラクターでけん引していきます!」
ポテトプランターは種イモと肥料を同時に 4列の畝(うね)へ植えることができる優れもの。
種イモをいれるタンクに種イモをいれます。
あぐりっこ 「イモ、落ちてる~!」 「おちてる~」「キャ~」(笑い)
ものすごい興奮状態のあぐりっこ。
するとタンクから落ちてきた種イモを 一瞬で半分にカット!
あぐりっこ 「半分になってる!」「半分になってる!」
カットされた種イモは土の中に落ち しかも土もかけられていきます。
多田さん「掘ってみようか!」
ポテトプランターが種イモを 植え付けた後を掘ってみると…
あぐりっこ 「すげ~!あった!」 「しかも(カットされた面が) 下を向いてる!」
そうなんです。カットされただけでなく チキンとカット面が下になって植えられてます。
しかも隣のイモが その半分の片割れだと言うのです! 早速掘り起こして“くっつけて”みると…
「くっついた~~!」
半分にカットされた種イモは、 深さおよそ5センチ、 間隔はおよそ33センチを基準に植えられます。
多田さん 「あんまり種イモの間隔が近いと根がぶつかって 大きなイモが取れず変形イモになってしまう」
森崎 「上も大事なんだけどイモは土の中になるから 土の中のほうが大事なんだよ」
佐々木 「あっちまで間隔はず~っと一緒で 植えられていくんですね」
森崎 「すごいな~ 種イモが自動的に切られて 植えられるのは見たことがない!」
畝の長さはおよそ200メートル。 膨大な量の種イモを機械で次々に植えていきます。
ポテトプランターが戻ってきました。
森崎「肥料を補充するのかな?」
多田さん 「肥料と種イモを補充します。やりますか?」
あぐりっこ「やりた~い!」
あぐりっこが種イモの積み込みをお手伝い! 多田さんのようにうまく出来るかな?
まずは男子がチャレンジだ。
25キロもあるコンテナを2人で持ちます。 「よしっ!」「重いっ」「いこっ!」
トコトコやっと歩いて ポテトプランターの種イモタンクに コンテナを乗せます。がこれが重くて大変! 「せ~のっ!」「よいしょっ!」
ゴロゴロゴロゴロ…
なんとか種イモタンクにイモを移動できました。
さてお次は女子が種イモの積み込みに挑戦です。 「重い~っ!」
なんとかコンテナをタンクまで上げましたが 種イモの重さに引っ張られて コンテナごと種イモタンクに落ちそうに!
あぐりっこ「どうする?」「せ~のっ!」 多田さん「そうそう声かけあって!」
森崎「コンテナごと入っちゃう~!」
ここで多田さんのサポートしてもらって
ゴロゴロゴロゴロ…無事に完了!
ここでリーダーもやってみますが…
森崎「重いよっ!」
種イモが入ったコンテナの重さはおよそ25キロ。 1度の積み込みでこの作業を 8回ほど繰り返します。
想像以上の大変さにあぐりっこも…
マイカ「腰が痛い!」
男子のほうも…
森崎 「二人ともどこを押さえているの?」
シュンセイ「こし…」
あぐりっこが積み込んだ種イモの重量は、 200キロ以上! さらに肥料もタンクいっぱいに!
それがどのくらいの重さかというと…
森崎 「トラクターの前が浮いているよ!」
シュンセイ「機械が浮いてる~」
森崎「前輪が浮くぐらい積み込んでる!」
ではみんなで「頑張っていってらっしゃ~い」
森崎 「こういう大変な思いをして農家さんは たくさんの野菜を育てていることが分かったね」
じゃ~ん もんすけです。 北海道を代表する作物・ジャガイモ。 そのルーツは南アメリカと言われていて、 標高3000メートルを超える アンデス高原の高地で 栽培されていた作物なんだって~ その涼しい気候が似ていることから、 北海道各地で沢山作られるようになったんだよ。
JAようていでは独自のブランドを立ち上げて、 高品質で安全な美味しいジャガイモを 安定供給しています。 北海道はジャガイモの主産地として 全国の消費者に向けた沢山の努力を してくれているんだね!
佐々木 「さきほどは機械での種イモの植え付けを 見させて頂きましたが特別に 手植え体験をさせてもらいます!」
多田さんのジャガイモ畑で あぐりっこが手植えに挑戦! 機械植えと同じく、およそ33センチの間隔で 長さ8メートルの畦に植えていきます。
森崎 「ジャガイモは全部でどれくらい とれるんですか?」
多田さん 「(8メートルの畝だと) 70~80キロのジャガイモがとれます」
佐々木 「ここに植えられるということは 私達が手作業したものも流通される?」
多田さん 「そうです!(機械植えと)同じ栽培管理を するので同じように流通します」
森崎「じゃあみんなが植えたものが…」
シュンセイ 「誰かの口に入る!」
森崎「そうだよ!全国に出荷されるんだよ」
さっそく多田さんに教えてもらいながら あぐりっこの手植え体験スタート!
多田さん 「まず始めるところにイモを置きます」
多田さん「足のサイズは?」
シュンセイ「24センチです」
多田さん 「24だから一歩半で33センチぐらいになるね」
ここまで丁寧に説明してくれていた多田さんが 突然、種イモを踏んじゃいました!
多田さん 「イモを落とした瞬間にこうやって踏むの!」
あぐり一行「えっ!えっ!」
多田さん 「こうしたら深さが一定になるから!」
まさか丁寧に育ててきた種イモを踏むなんて… だけどこれが大事なんですね。
森崎 「いっぱい育て!という想いをこめて 大きい声で言ってよ~」
みんな「大きくなれ~」と言いながら 力強く種イモを踏んでいきます。
タイガ「大きくなれ!」
願いを込めながらの手植え体験。 それぞれの思いはきっと種イモに 伝わっているはず。 実りの秋が楽しみだぞっ。
最後に種イモを土で覆ったら終了です。
多田さん 「他のイモと同じように生育すると思います」
多田さん 「花が咲くのは6月末~7月初めぐらい」
森崎「ジャガイモの花、見たことある?」
多田さん 「すごいキレイだよ。 羊蹄山とジャガイモの花と…」
森崎「見たい?」
あぐりっこ「見た~い!」
森崎「ではまた6月ぐらいにお邪魔します!」
多田さん 「それまでしっかりと管理しておきます」
あぐりっこ「よろしくお願いしま~す」
もんすけです。 僕たちの食卓には欠かせないジャガイモ! 美味しさはもちろん、 栄養価に優れた食材なんだよ~
天使大学 看護栄養学部 荒川義人教授 「ジャガイモはデンプンが主成分なんです。 なのでエネルギーを得ることが出来ます。 またビタミンCが豊富で熱をかけても ほとんど壊れないという特性をもってます。 煮たりしてもジャガイモのビタミンCは 維持することができますね。 もう1つはカリウムというミネラルも豊富。 日本人が過剰摂取しがちな ナトリウムを外に排出し、 結果的に高血圧の予防に繋がります。 ジャガイモはデンプンとビタミンCと 無機質のカリウムが一緒に入っているので ごはんやパン、野菜サラダをいっぺんに 食べたようなそんな性質を持っている食材です」
北海道の美味しいジャガイモを沢山食べて、 みんなも元気になろうね~!
ジャガイモ生産者ならではのお手軽料理を 頂きましょう! 地元でパン工房よしかわも営んでいる 吉川由紀子さんに料理を披露して頂きます。
※詳しい作り方はレシピコーナーを ごらんください!
佐々木 「おいしいジャガイモ食べると これからが楽しみになったんじゃない? 今日色々やってみたけどどうだったかな?」
ハナ 「すごく重くて大変だったことはあったけど 楽しかった!」
タイガ 「ジャガイモを運ぶところは苦労したけど コツをつかんでから楽しかった!」
森崎 「今日種イモ植えました。何が楽しみかな?」
シュンセイ 「(ジャガイモが) 大きくなって食べられること!」
最後にみんなで羊蹄山にお願いしました。
「ジャガイモがいっぱいなりますように…」